診療所が常勤化してもうすぐ3年になります。
今週末の研修会で発表する予定のスライドから、いくつかお話します。
この3年間、受診される患者さんの数は徐々に増えましたが、今年度は時間外や休日の受診が減りました。たまたまなのかもしれませんが、それでも特に子供さんの休日時間外の受診は昨年度の半数以下のペースで推移しており、それ以外でも電話だけの相談でご安心いただけるケースも多くなったように思います。いわゆる軽症の方の受診が少なくなりました。
軽症の方が減っている分、休日や夜間の電話は症状の重いものや処置を要するものなどある程度重症度の高く休み明けまで待てない内容になっているとは思います。これはできる範囲内での対応になることを御理解ください。それでも患者さん御家族の方も、医療の側も、地域全体が一回一回経験を重ねることで成長しているといってよいのでしょうか、軽症での不必要な時間外受診を避けて頂いていることは地域の医療を続けて行く中で非常にありがたいことだと思います。地域の皆様の御協力に感謝いたします。
時間外や休日に往診が必要となる場合もあります。
休日の往診には平日と違う2つのパターンがあります。一つは家でがんばるために入院で病室を訪れるようにしばらくの期間続く往診で、もう一つは診療所までいける交通の足が休日夜間にないため往診を依頼されるというケースです。後半のパターンはできれば診療所に来れるようにしてほしい(往診と診療所ではできることも違う)のですが、救急車を呼べば最低でも1時間近く運ばれてしまう(しかも帰れない)、この地域の実情を考えると今はやむを得ないことかもしれません。
毎度書いていますが、地域全体が高齢化しまた合併も経て徐々に地域を維持するためのヒト・モノをはじめとした社会資源が抜けて行くのを感じます。限りはありますが、支えていきたいと思いますので、何とか支えられるうちに地域(住民・行政)みんなで苦しみ考え抜いて、明るい方向性を見つけて頂けるとよいと考えますが、いかがでしょうか。
次回は地域での終末期医療(看取り・在宅死)について書いてみようと思います。