「天狗の里 診療日誌」

先週の後半は病院や診療所などいくつかの施設へ見学に行ってきました。今までの丸2日で1ヶ所という形と異なり早足での訪問・見学となりましたが、多くの方のお話を聴くことができました。どの施設も自分と出身大学が同じ方が多く、県ごとに多少背景は異なりますが地域医療に向かう共通した想いも聴くことができました。

一つは先輩方が主力となっている病院で、一つの施設は若手が主力となっている病院でした。山の中の同じ施設にいるとスタッフみんな同じように歳をとっていくので、あまり自分が歳を重ねたという感じはありません。昨今は医師だけでなくコメディカル(看護師さんや薬剤師さん・技師さんなど)の不足がへき地では深刻で、地域になかなか新しい(若い)技術職が来てくれる事もありません。こうやって外の病院に出ると浦島太郎になった気分です。
そういえば最近パソコン画面が見にくくなったり活字が頭に入らなくなってきたり…、それでも自分のやりたいことは見えてきたつもりではいるので、刺激を受けつついい意味で歳を重ねながら今後も進んでいきたいと思って帰ってきました。

行政との対立で当地区と同じような経過をたどった話も聴きました。当町は今まで医療に携わったことがないので特にそうかもしれませんが、いままで日本中の各地で何十年も繰り返されてきたことが早送りのようにこの町では過ぎていっているのです。軌道に乗り取り組みが花開き、しかしふとしたことから崩れていく。先達者もそれぞれの方法で問題に向きあってきたことを知りました。どう進むかは自分自身、結局やるのも自分自身です。私はいろいろ話を聴く中で少し視野が広がったように思いました。

多くの人とまたつながりが持てて幸せです。お時間をとってご指導・ご紹介いただいた皆様に篤く御礼申し上げます。ありがとうございました。



写真は旅の一コマです。電車での移動も久しぶりのものでした。やっぱり鉄道は好きですね。