はじめに、昨年の大震災で亡くなられた皆様に哀悼の気持ちを示すとともに、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
先週東金病院を訪れたその足で北に向かい、宮城から福島にかけて被災地の様子を初めて見てきました。何ができるわけではないのですが、同じ国に住む人間として一度は見ておかなければならないと思いました。現場を見ていただいくと写真よりもはるかに大きなものが感じられると思います。地域の皆さんもぜひ一度訪れていただきたいと思います。
はじめに訪れた港町は土台とわずかな建物しか残っていませんでした。瓦礫類はすでに地域から運び出されたようです。海岸の防波堤も破損しているところが多く、すぐに建物を建て直すことはできない様子です。田んぼも海水が入り放置され雑草が生い茂っており、初めて来た場所ですがどこまで津波が押し寄せたかは感じることができます。
瓦礫はところどころに集められていました。荒地の中に一つだけ残る、廃墟となりつつある学校の校庭が瓦礫置き場となっていたのには胸が痛みました。
多くの人と列車が行きかった駅も何箇所か見てきました。津波で完全に破壊された駅は、レールが残っていなければここが駅だとはわかりませんでした。荒れた土地の真中に駅があるということは、その周りには生活があったということですが、生活のあとはほとんど感じることはできませんでした。
あの日、待合のテレビで津波が押し寄せる状況を見ていたのを思い出します。地上はどんなに恐ろしい状況だったでしょう。亡くなられた方や被害にあわれた方のことを考えると本当に申し訳ない気持ちになります。言葉ではどう表現しても足りません。「負けない」などの現地の看板に書いてある言葉が非常に重く感じられました。