中日新聞記事

本日の中日新聞三河版に私に関する記事が掲載されていました。
http://job.chunichi.co.jp/tamago/news/detail.php?nid=411&ts=1357734542&PHPSE

私の思いの一部は以前ブログ記事に掲載しました。
http://tsugushin.hamazo.tv/e3869291.html
http://tsugushin.hamazo.tv/e3669215.html

ここは地域の皆さんが歳を重ねそして老い死んでいく町です。地域に住む人たち自身が今後どうやって老いていきたいか考えて行動していただかなければ、地域がよくなることはありません。地域にそのビジョンを形にする資源がないなら、頑張っても足りない部分を外から補います。皆さんのふるさとです。自らの十分な議論も行動もなく外任せにするのは本末転倒です。
私は外から来た身ですが地域のためにできることをしてきたつもりではいます。しかしこの役場では地域をどうして行きたいのか満足な情報伝達も意見交換もなく、挙句の果てに役場執行部の返事は「議事をみればわかるだろう」「顔をみるコミュニケーションが必要ですか」でした。後任医師が決まらない事に対して町長は、総合病院や公的医療機関で医師を計画的に派遣する仕組みを確立してほしいと議会で答弁しました。自分達がこの地域でどう老いていきたいのか、そのために自分達が努力することはなにか、その議論は一切ありません。結局人任せなのです。こんな公務員やこんな役場管理職がいるのかと私は正直ショックを受けました。津具やこの地域が嫌いになったわけではありません。この役場につきあうのに正直疲れ果ててしまったのです。

小さな診療所ですが、人の命も預かる責任を背負っています。責任も背負いながら、そんなことを言われて働けるでしょうか。
私だけに限らず、地域を支える次の世代や技術職がそんなことをいわれてここで働き続けることができるでしょうか。子供ですら黙って外の地域に移り住んでいきます。ましてそんなことをいう地域に子供たちが残るでしょうか。建物は立派になっても誰がそこを使うのか、このままいけば答えは想像するに難しくはありません。役場の中のみ通用する考え方でもうこの先は乗り切れないと思います。
それでも私はできることで地域の人たちと一緒に顔を見ながら手足を動かし形にしてきたたつもりです。次の世代からの借金に頼るだけでなく自分達のできることで楽しんで老いて死んでいけるよう、小さな種もまき芽も出たと思います。そして今後につながるものもできました。
地域の方には本当に多くのことを教えてもらいました。地域の人に対する申し訳ない気持ちは重々あります。今日になって事実を知った方も多く、診察室では何人もの方に泣かれました。しかしもう限界です。役場のことを考えると診療にも影響が出るようになりました。私が残っていることで停滞している部分もあるでしょう。記事にもあるとおり一度頭を冷やしにいくほうが自分のため周りのためよいのではないかと思います。患者さんには頭を下げるしかありません。

患者さん達には今後の地域の医療について、「今後来る医師には前の医師と同じように働けなんて絶対に言ってはいけない」と話しています。「自分達は地域でこう頑張っているから先生一緒にやろまい」「自分達はこうしたいと思って動いているから支えてくれよ」、まず自分達がどうしたいのか次の医師に伝え、そして共に動くようにと話しています。頼るだけではそんな地域に外から人が来るわけがありません。でも志を持ち行動し情報を発信し頑張っている地域は、その思いはきっと外に伝わると思います。私はそんな地域で医師として一番大切な時期を過ごし育てられました。今後来る医師とともに育つ、そんな地域になってほしいのです。

地域を守る主役はやはり地域の人たちなのだと思います。それを技術職が少し支えているにすぎません。地域の人が考えもしないのにそれを支えることはできません。医療だから頼って当たり前というほど、もう次の世代もいないしお金もないのです。
地域では考えている人もいるのですが、役場の思考は私には許せないものでした。役場と患者さん達を天秤にかけるかと思うと、なんともいえない気持ちになります。しかしもうこれ以上役場と同じレベルの話はしたくない。役場云々によらずできることを形にしていくほうが、きっと大きいのではないかと思います。そのためにどんな形があるか考えてみたいと思っています。頭を冷やしながらしっかり手を動かし、そして力をつけていきたいと思っています。


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この記事へのコメント
はがきが届きました。ありがとうございます。


しんそうしん先生のブログで記事を確認しました…遠くに赴くのですね(涙)

でも、高木先生の決められた事です。いろいろ言葉にしたいですが、まずは先生を応援します。


なお、フェイスブックはやっておりません(汗)
おいおい、始めてみるかもしれませんので、アクセスした時にはよろしくです(笑)


来週の研修日時は、申し訳ありませんが私は翌日朝5時からの勤務ですので、後日(できるだけ近いうちに)という事で。


取り急ぎ、要点のみお伝えしました!!
Posted by 19640505 at 2013年01月10日 09:15
先生~~~♪♪♪

細かいことは、とやかく言いませんよぉ~
北の大地で、おもいっきり羽ばたいてくださいなぁ~!!!
Posted by 草刈 まさお at 2013年01月10日 17:10
19640505 さま
いつかお会いできる機会を楽しみにしています。いろいろ支えていただきありがとうございます。またこの先もどこかから発信を続けていこうと思います。またやり取りができるといいですね。今後もどうぞよろしくお願いいたします。

草刈  まさお さま
できることをゆっくりやってこようと思います。いろいろ教えていただき感謝しています。津具はいい所ですね。ありがとうございます。
Posted by つぐしんつぐしん at 2013年01月10日 20:51
〇投げぱなっしと先送りの行政には呆れますよ!

平成の大合併も結果論ですが設楽町はマルダメオ
議会も傍聴はしていませんが、ほぼ察する事ができます。

田舎の地方公務員の意識から脱皮出来ないでいるからでしょう!
職員教育もかなり必要性がありますよ!

この先の設楽町自体が危ぶまれます!
Posted by 通りすがりの素浪人 at 2013年01月10日 22:07
訂正(一字挿入)!   マルダメオ→マルデダメオ
Posted by 通りすがりの素浪人 at 2013年01月10日 22:24
設楽町はダム関連でオーバーヒート気味!
財政もダム頼り、職員の意識改革も必要!

これを機に、少子高齢化問題を真剣に取り組む姿勢と努力が必要!

町長~頑張ってくださいよ!
Posted by 大目付参上 at 2013年01月11日 06:09
通りすがりの素浪人 さま
コメントありがとうございます。某より「今が幸せだからいい」と言われたことがありますが、地域の人たちはどう思っているのでしょうか。特に現役世代の方はどうなのでしょうか。
このような話をすると「僕らはここから逃げられないから」といわれる方がいます。しかし本来はここから逃げられない方のほうがどうこう行動で示さない限りは、先はないと思うのです。
皆様が今後どう自ら行動していくか、そこに将来の分岐点があると思います。

大目付参上 さま
ダム問題を抱え20年以上も遅れてしまった設楽町。しかし地域はすでに日本の40年以上先の高齢化率を示しています。その中で20年前と同じ考えでお金を使っていてはますます遅れてしまい、次の世代に付けを残すばかりです。
「幸せな下り坂社会」を目指せるような、そんな思考の切り替えが必要だと思います。そのためにも顔を見合わせ共に考え手を動かさないと。せっかくお互いが見える距離にいるわけですから。
住民自ら行動して、どんどん外に発信しましょう。
Posted by つぐしんつぐしん at 2013年01月11日 07:45
しかし、呆れますよ!

行政は、他人のフンドシで相撲をとるつもりですね!
他力本願とでも、言いましょうか!

脳味噌も、@硬化症候群ですね!

行政刷新で町長、副町長リコール運動を進行しなければ
この町は消滅もしくは沈没かな?
Posted by 元横綱 at 2013年01月11日 11:50
極論を言いますよ!

町長以下職員すべて、総入れ替え(就職難で将来を嘱望される優秀な
人材)が、いくらでもいるぞ~
Posted by 鞍馬 天狗 at 2013年01月11日 11:58
頭ごなしに部下に発言するのは、田舎公務員の伝統
引き継いでしまった、悪い仕事上の悪風習!

相手の言い分も、聞く耳を持たなければいけませんよ!
脳味噌硬化症候群は、早急に治療が必要!
Posted by 元ドクター at 2013年01月11日 12:30
設楽町厄場のほうが適性名称でしょう!
Posted by 占い師 at 2013年01月11日 20:42
元横綱 さま
鞍馬 天狗 さま
元ドクター さま
占い師 さま

皆様にまとめての返事をして申し訳ございません。
役場を批判したい気持ちは重々あり、このブログでも一線を超えてしまうことが何回もありました。ただ分かっていただきたいのは役場にもうこだわりたくないという思いです。役場が悪い、ナントカしろといっても、結局役場を頼るのでは地域としては先に進まないと思います。役場・議員や区長、そうした縦のつながりにお願いするのではなく、お互い地域に住むもの同士がどうして行きたいのか、共に考え共に手を動かす横のつながりが、次の世代もなくお金もなこのような地域には必要になってくると思います。
そのための手段が何か私はそれを北の地に探しにいきたいと考えていますし、そしてむしろ「土の人」である地域の皆さんに実際に考えて行動していただけたらと思います。皆さんの住む地域です。どうかこの思いをわかってください。
地域の皆様の多くのコメントをいただき、また支えていただき心より感謝いたします。ありがとうございます。
Posted by つぐしんつぐしん at 2013年01月11日 21:56
高木先生は、今までいろいろ発言して、終始一貫、いつも自分だけが善や正義でまともな感じですね。これまで献身的に務めてきた患者対医師として使命感、立場はわかりますが、自分の精神的未熟さ、攻撃性、思い上がり、我がままをブログから感じられます。雇用されている立場、職場の掟、同僚との人間関係、本当に円満な人間関係を築いてこられましたか?
今の職場でどうでしたか?きっと、違うでしょう?職場で腹を割って話し合える同僚がいましたか?佐久島診療j所の時と同じことを繰り返さないでください。
Posted by 佐久島 at 2013年01月14日 11:26
佐久島 さま

IPアドレスを見ると佐久島からではなく北設楽郡内からの発信のようにお見受けします。島のことはどうぞ島の誰にでもお尋ねください。津具も同様です。足りない部分・未熟な部分・反省すべき部分など自覚したうえで、それでもやるべきこと・やれることはやったと思っています。
あなたがもし役場関係者であるならば、もっと現場をよく見られてはどうでしょう? 役場が住民と共に顔を見ながら考え一緒に手を動かすことをしないから、こういったことが起こるのです。それでもわからなければこの役場の中だけしか通じない論理で今後も生きて行かれるのが良いでしょう。役場がどんな仕事をしたか、それはいずれあなたの生きているうちに答えが出ることでしょう。
しかしそんなことを考えるほど、もう私には時間もないのですが。

なお、島の名前を騙るのはおやめ下さい。
Posted by つぐしんつぐしん at 2013年01月14日 12:45
佐久島さんのコメントは、役場管理職のようにお見受けしましたよ!
下剋上の如き文章は、正体をさらしています!

結論をだされた先生に対しての攻撃ですか?
困ったもんですよ!
Posted by 海神 at 2013年01月14日 17:16
海神 さま

発信者については心当たりがありますが、しかしもうどうでもよいことです。 役場関係者や管理職に限らず、こんな所に大切な島の名前を持ち出す段階でどうこうしています。結局守っているものが地域の将来ではなく別のものだということをさらしているにすぎません。そういう自覚症状がないので困っています。こういうものに振り回されることなく、今は残された時間でできることを粛々と行っていくのみです。
Posted by つぐしんつぐしん at 2013年01月14日 18:42
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